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2011年8月20日ブレイク - レビュー
歌手音ピコとVY2 VOCALOID2の最後を締めくくるソフト
2011年8月6日ブレイク - レビュー
猫村いろは・ガチャッポイド キャラクターからVOCALOIDへという流れ
2011年7月30日ブレイク - レビュー
LilyとVY1 実力は未知数なVOCALOID
2011年7月23日ブレイク - レビュー
氷山キヨテルと歌愛ユキ 意外な特徴を持った二人
2011年7月16日ブレイク - レビュー
開発コードmiki 音域の広い曲を作りたい人向けのVOCALOID

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歌手音ピコとVY2 VOCALOID2の最後を締めくくるソフト

15. 開発コードPIKO 歌手音ピコ

ニコニコ動画で人気の歌い手がVOCALOIDに

歌手音ピコ開発コードPIKO「歌手音ピコ」

 ニコニコ動画の「歌ってみた」で人気が出てメジャーデビューした、ピコという人物の声をVOCALOID化している。ピコの所属するキューンレコードから2010年の12月8日に発売された。

 男声VOCALOIDではあるが、サンプリング元のピコが女っぽい高音を出せる、いわゆる「両声類」であることからか、男声・女声が両方とも出せるというのが売りの一つである。
 無論、今までも「KAIKO」や「がくこ」などソフト調整を通じての女声化はされてきたが、それを前面に出すのはこのピコが初めてだ。パッケージのキャラクターイラストも幾分中性的なものになっており、声のイメージと合わせたものと推測される。

 ただ、2010年の8月以降、VOCALOID2のソフトが大量に出て来たこともあって、ピコで投稿する人も少なく、率直に言うと埋もれ気味である。反面、「ピコと言えばこの人」というほどの制作者もいないので、ピコで連続して投稿すれば、そこそこ名前は知られるようになるかも知れない。

16. VY2

VOCALOID2の最後はヤマハ純正の男声VOCALOID

VOCALOID2 VY2 VY2 標準パッケージ

ヤマハ初の純正VOCALOIDとして話題になったVY1発売直後に発表されたVOCALOIDだが、発売は2011年4月25日と最も遅い。またこの後六月にVOCALOID3が発表されたため、VOCALOID2シリーズとしては最後の製品になると思われる。販売はVY1と同じビープラッツ社が代行している。現在のVOCALOID2版は生産終了で、在庫のみの販売だが、VOCALOID3版の販売が決定している。
VY1と同じく、サンプリング元の声の主は非公開。パッケージにキャラ絵がない点も同じだが、こちらは刀が大きくデザインされており、がくっぽいどと若干被る。開発時のコードネームは「勇馬(ゆうま/YUUMAとも)」だった。

その後、同年5月に開催された「みんなのボカロ計画」というイベントで優秀賞をもらった「66(ロロ)」にイメージキャラクターは決定したが、あくまでファンが描いたイラストをヤマハが採用した形になっており、今のところパッケージに描かれてはいない。

VOCALOIDの性能としては、滑舌がはっきりしており、使いやすい。声域は「がくっぽいどとボカロ先生の間」とされ、低い声でもパンチが出る。全体としてはいわゆる「いい声」「イケメンボイス」で、余り癖がない。オケとの馴染みも良いそうだ。
そうは言っても問題点もあり、「あ」と「れ」を接続したときに「げ」のように聴こえてしまうところや、ソフト調整を加えていない、いわゆるベタ打ちだと同じ音程での母音の伸びが機械的になってしまうところ、「い」列(いきしちになど)でE2音以下の音域で歌詞が途切れる場所だとノイズが入ってしまうところ、などが挙げられているが、ほぼソフト調整で対応出来るそうだ。

 最近の傾向として、初音ミクで埋もれていた・伸び悩んでいた制作者が、他のVOCALOIDで注目を浴びることがよくある。曲と声やキャラクターの相性は確かにあるので、ミクで曲を出したけれども伸びずに諦めていた人は、他のVOCALOIDに挑戦してみるのもいいだろう。

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猫村いろは・ガチャッポイド キャラクターからVOCALOIDへという流れ

13.猫村いろは

AHSがサンリオのキャラクターをVOCALOID化

VOCALOID2 猫村いろは 初回限定版

 サンリオの超キティラー(キティちゃんが大好きな女性。ハローキティのファッションをしている)キャラクター、猫村いろはをAHSがVOCALOID化したソフト。声のサンプリング元は公表されていない。
 性能は非常に良く、高音から低音まで厚みのある幅広い声が出て扱いやすいと好評だ。全体的に力強さと柔らかさを両立させた声で、低音は太い声で高音は澄んだ声と、声の印象ががらりと変わるのでお得感もある。特に、約一ヶ月前に出たVY1より、低音域は自然だそうである。低音がしっかりしているという点ではルカに似ているが、ルカより声の繋がりが滑らかだそうだ。また、ソフト調整次第でファルセットも出せるという。

 商品パッケージのイラストでは、和服に音響機器を内蔵したヘルメットという姿だが、サンリオの方のイラストでは、キティちゃんのグッズ以外は普通の現代っ子に近い服装をしており、衣装に関しては変えても問題なさそうだ。むしろ、パッケージに描かれたデフォルトのイラストとVOCALOIDとしての声にギャップがあるという人もいるので、特に低音域を歌わせるときには、衣装を変えた方が良いかも知れない。
 ニコニコ動画に投稿された作品に関する商品を扱う、「ニコニコ市場」経由の売上では、AHS社販売のVOCALOIDの中で一番良い成績であり、じわじわと人気が出て来ている。また、このVOCALOIDをメインに活動する楽曲制作者もいて、2010年発売のVOCALOIDの中では一番性能が良いという人もいるほどだ。

 全体としては、開発コードmikiなどで失敗した部分の反省を生かしたVOCALOIDと言えるだろう。

14.ガチャッポイド

ガチャピンがVOCALOIDに
ガチャッポイド 初回限定版VOCALOID2 ガチャッポイド 初回限定版

 ポンキッキシリーズで有名な、ガチャピンの声をVOCALOID化したソフト。開発・販売ともインターネット社が行なっている。
 イメージキャラクターは、ガチャピンのイメージカラーを生かした「永遠の五歳の男の子」で、ガチャピンそのものではない。名前はガチャピンが恐竜の子供(五歳)ということもあって、リュウトだそうだ。ただ、名前に関しては発売からしばらく未公表だったこともあって、同じ会社の「がくっぽいど→がくぽ」からの連想か、ユーザーや聞き手からは当初ガチャポと呼ばれており、ニコニコ動画では「ガチャポオリジナル曲」「ガチャポ名曲リンク」などのタグが存在する。

 声質は、確かにかなりガチャピンに近い。製品ユーザーは、登録することでガチャピンの声で喋らせることが出来る「VOCALOID-flex」を使用した「ガチャッポイドトーク」を半年間は無料で利用可能。有料サービスも始める予定だそうだ。
 猫村いろは同様、既存キャラクターのVOCALOID化という路線である。企画自体はあちこちから持ち込まれてくるそうだが、著作権などの問題から商品化まではなかなか難しいのが実情だそうで、ガチャッポイドはフジテレビの協力があったものと思われる。

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LilyとVY1 実力は未知数なVOCALOID

11.Lily

あのavexがVOCALOIDに参入

VOCALOID2 Lily

 avexとヤマハが共同開発し、インターネット社が販売を代行するVOCALOID。声のサンプリング元はm.o.v.e.のボーカル、yuri(lilyとは百合の英語名である)。もともと2009年にm.o.v.e.の方でアニメソングをカバーしたCDを出しており、その際ジャケットに描かれたキャラクターがそのままVOCALOIDに使われている。
発売前からインターネット社のサイトで体験版が公開され、話題になった。声質は素のままだと低くて太い(同じVOCALOID2の巡音ルカより低い)そうだ。実際、その低音がいいとの評価だが、ソフト調整で色々な声を出せる。上手い人が使うといい声を出すが、子音が弱めなど、癖が強くて初心者には扱いづらい。一部ではMEIKOに似ているとの話もある。

 殿堂入り曲は数えるほどしか出ていないが、Lilyをメインに活動している制作者もいて、地味に伸びてきている。またハニーリリィ、通称ハリィという、顔はLilyで体がミツバチな三等身デフォルメの派生キャラクターが出来るなど、想定外の展開が起きている。インターネット社が発売するVOCALOIDで派生キャラが出来たのは、このハリィが初めてで、今後は笑いを取る「ネタ」方面でも期待が持てそうだ。

12.VY1

ヤマハが投入したVOCALOIDだけれども…

VY1-MizkiVY1 標準パッケージ

 イメージキャラクターなしのVOCALOIDも必要だろうということで、ヤマハが単独開発したVOCALOID。販売はビープラッツ社が代行している。

 声のサンプリング元も明らかでなく、キャラクターやサンプリング元の声の主のイメージに左右されない曲を作って欲しいという意味が込められているそうだ。パッケージは和風デザインで、ソフトウェアのみの標準パッケージにはかんざし、サンプルCDなどが同梱されたデラックスパッケージには扇子が描かれている。愛称はハナミズキから取った「MIZKI」となっている。

 性能はかなりいい方で、初心者でも扱いやすい。声の質は初音ミクに似ているとされるが、ミクよりはきはきしている。ソフト調整次第では男声化も出来るそうで、これはミクにない特徴と言える。
 だが、イメージキャラがいないということで、まずイラスト投稿が伸び悩み、楽曲投稿数も多くないなど、現在のところはいまいち存在感を示せないでいる。

 反面、ヤマハが単独開発しただけのことはあって、iPadやiPhoneなどで使えるiVOCALOIDという商品展開をしており、特にiPad版は「VY1を試しに使ってみたい」人には十分な性能を持っている。作成したデータをvsqファイルで保存し、メールでパソコンに送れば、他のVOCALOID2ソフトに読み込ませることも可能だ。

 VY1に歌わせた曲を発表するなら、既存VOCALOIDとは別のオリジナルキャラを作り、そのテーマ曲を歌わせるという方向性が良いかもしれない。

 なお、2011年九月にVOCALOID3が発売されるのに伴い、VOCALOID2版のVY1は生産終了し、VOCALOID3に最適化された新バージョンで発売されることになった。
 ただし、VOCALOID2版もライブラリインポート機能で使えるので、在庫があれば試しに買ってみてもいいだろう。

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氷山キヨテルと歌愛ユキ 意外な特徴を持った二人

9.ボカロ先生 氷山キヨテル

休日はアマチュアバンドのボーカルだそうです

VOCALOID2 氷山キヨテル

 VOCALOID2エンジンを使用した成人男声VOCALOIDとしては、がくっぽいどに次いで二つ目。mikiや次に紹介する歌愛ユキと同じく、AHSが販売している。声は特に高音が得意で、そこだけを聞くとKAITOに似ているが、KAITOより力強く声に厚みがある。低音も調整次第ではかなり歌える。

 成人男声VOCALOIDの中では、KAITOはVOCALOID1なので扱いにくいし、がくっぽいどはサンプリング元のGACKTのイメージが引っかかるという人向けでもある。最近、VY2というオフィシャルなパッケージイラストのないVOCALOIDが出てきたが、設定がないのも逆に使いにくい、イラストが描かれにくいという問題もあるとされ、イラストを借りてきて動画を作りたい人向けのソフトともされる。
 設定としてはイラストの他、後述の歌愛ユキの担任の先生で、「休日にロックバンドのボーカルをし、アイスマウンテン・テルを名乗っている」そうだ。

 当初はユキ同様、動画や曲に関してはmikiに比べて伸び悩みを見せるが、ある曲でVOCALOIDでは特に難しいとされる「シャウト」を見事に披露した制作者がいたことから、注目を浴びる。全体としては、声の力強さを生かしたロック系の曲が伸びており、同じ系統の曲が得意ながくっぽいどとは特に相性が良い。

 そうでなくとも、他の男性VOCALOID(KAITO、鏡音レン、がくっぽいど)と組み合わせるという方向性で成功した制作者もおり、ジャニーズなどの男性グループ的な曲を作りたければ必須のVOCALOIDと言えるだろう。

10.ボカロ小学生 歌愛ユキ

実は暗い歌が似合う「小学生」。

VOCALOID2 歌愛ユキ

 本物の小学生の声をサンプリングしているVOCALOIDとしては、市販品の中で唯一である。クリプトンも開発してはいるが、商品化はしていない。

 発声訓練を受けていない、本物の小学生の声をサンプリングしたせいか、滑舌がはっきりせず、芯のない声で当初は使いにくいとも言われたが、逆に暗い、こもったような歌声が必要な曲に向いていることが分かってきた。分かりやすく言うと、演歌のような渋い曲や低音が得意(逆に高音は苦手)とされている。
 また、歌手ではない一般人に近い歌わせ方をしたいときにも向いているとされ、ユーザーの使い方次第で可能性は広がるということを示したVOCALOIDでもある。

 2011年七月現在、ソロでのVOCALOID殿堂入りすなわち十万再生以上の動画は今のところ二つしかなく、ライト層の注目度は高くない。だが、ランキングに入る程度の再生・マイリスト数の曲は多く出しており、声そのものが地味に評価されてきた結果、最近では同時発売のmikiやキヨテルにも負けない状況になってきている。今後が期待出来るVOCALOIDと言えるだろう。だが、パッケージのイラストがいかにも小学生なので、店頭での購入時には注意が必要だろう。

 ある意味、ネット通販で買うのが一番向いているVOCALOIDかも知れない。

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開発コードmiki 音域の広い曲を作りたい人向けのVOCALOID

8.開発コードmiki

フルカワミキの声をサンプリングしたVOCALOID

VOCALOID2 SF-A2 開発コード miki

 ヤマハの協力を得てAHSが同時発売した三種のVOCALOIDの中で、最も汎用性が高い。フルカワミキの生声を忠実に再現した結果、低音域と高音域でまるで違うキャラクターのように聞こえるソフトだそうだ。具体的には低音域は優しい声になる一方、高音域はリンに似ており、伸びのある声に特徴がある。結果として使える音域はかなり広いそうだ。ただし「つ」が「ちゅ」「てゅ」に聞こえることがあったり、母音aがピッチずれを起こしたりするので、そこを修正しなければならない他、「たまに音痴になる」との話もある。加えて、素のままではいささかロボットのような声の要素を残しており、イメージイラストとも相まって人間離れした印象を与える。

 このため、発売当初はそういうテーマの曲が多かったが、最近は普通の曲も増えてきている。ただし、当初に比べて注目度が下がってきているのも事実だ。
 反面、良曲で新規参入すれば認められやすくなってきているとも言え、ミクなどでは伸び悩んでいる人向けのVOCALOIDかも知れない。実際、発売から一年たってようやくブレイクしたメグッポイドという前例があり、他のVOCALOIDも今後ブレイクする余地は多分にあると言えるだろう。

 なお、発売元のAHSは「Music Maker」というコストパフォーマンスの良いDTM用のソフトを出しており、ニコニコ動画での投稿を意識したのか、これ一本でビデオ編集まで行える優れものだ。jamバンドという特別パックでは、楽器を演奏するイメージキャラまでつけている。今から音楽活動やDTMを始めたい、VOCALOIDだけではなく楽器演奏ソフトも買いたいという人は、一緒に買うのがいいだろう。

Music Maker 3 Producer Edition ガイド付き

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